目次
執筆者のプロフィール
職歴
エステティシャンとして3年間サロンで勤務しましたが、結婚が決まったため退職しました。
研修
新入社員は3か月間、マッサージ技術や解剖生理学などの体に関する知識の勉強、接客マナーなどの研修を受けたあと、各店舗に配属され、現場でさらに経験を積んでいきます。
ADHDの傾向
私のADHDの傾向は、不注意傾向です。
一度にいくつもの情報を処理することが苦手で、優先順位をつけることも苦手です。
忙しい中、次々と指示が飛んでくることも多く、すべてが中途半端になり周囲にフォローしてもらう事がありました。
エステティシャンはこんな仕事
エステティシャンのメインの仕事は、お客様へのマッサージの提供です。
大きく分けると、ボディマッサージ、フェイシャルマッサージがありました。
それぞれ、何種類ものマッサージコースがあり、それらを覚えて、決められた時間内に施術をしていきます。予約が立て込んでいる時は、1人で2人のお客様を掛け持ちしながら施術を行うこともありました。
その他、カウンセリング・採寸・掃除・洗濯・カルテ記入などもあります。
エステティシャンの一日
エステティシャンの一日はこのようなスケジュールで進みます。
【9:00】
出社~開店準備(掃除、備品の用意、ベッドメイキング、お客様のカルテチェック)~朝礼。
【10:00】
開店し、その後は施術、洗濯、備品補充など。
【昼休憩】
お昼休憩は予約によってバラバラでした。土日など忙しい日は、夕方にようやく昼食をとれる事もよくありました。
【20:00】
閉店~片づけ~終礼。
【閉店後】
強制ではありませんが、新人のうちは技術練習の居残りをほぼ毎日1~2時間していました。
ADHDに不向きな点
時間内に仕事をこなす必要がある
予約制でお客様が来店されるので、遅れを出すことができません。
サロンにいるお客様の予約やコース内容、状況を把握しながら、他のスタッフと連携を取る必要があります。
すべきことや指示が煩雑
全体を見渡す事が難しく、次々に飛んでくる指示に対して何から手をつければ良いのか分からず、迷惑をかけていました。
状況を読む、優先順位を決める、臨機応変に対応する、2つ以上の事を同時進行で行うという、私にとっては高いハードルを越えることを求められました。
工夫していた点
メモをしっかり取り仕事の優先順位を明確にする
指示された事を必ずメモをとっていました。それをいつまでにしたら良いかも確認するようにしました。
忙しくて指示を出した本人に聞けない時は、他の先輩に確認し、優先順位をつけてもらいました。
居残り練習は短期集中
新人の頃は居残り練習をしていましたが、指導してくれる人にも残ってもらう必要がありました。
自分では必死にやっていたのですが「やる気がないなら無理に居残りする事は無い」と言われたことがありました。
何度やっても覚えられず、先輩もしびれを切らしてしまいました。
それからは「毎日やらなくちゃ」という気持ちから「短時間で集中してやろう」という気持ちに切り替えて練習をするようになり、練習の成果も現れるようになりました。
美容師・理容師や塾講師など「手に職」と呼ばれる本人の技術力がお金に変わる業界でよく見られる光景です。
ここを克服すればうまくやれる可能性あり
とにかく環境に慣れるしかないのかもしれません。何度、怒られてもくじけずに。私はお客様へ迷惑をかけない事を最優先に考えて仕事をするようにしていました。
私の場合は周りのスタッフに恵まれていたため、私がパニックになりそうな事を察知して上手く誘導してくれていたと思います。
メモを取るクセを付けるようにしたのも、先輩からのアドバイスでした。箇条書きで書き込み、優先順位の番号をふるようにしてみようと言ってくれました。
ミスは多いけど一生懸命やっている姿勢を見てくれている人がいました。
まずは3か月!覚えることが多く女性ばかりの環境で不安が大きいかもしれませんが、慣れることでミスが減っていく仕事です。
エステティシャンの良い点
ボディマッサージで60分間つきっきりでマッサージをするコースがいくつもありました。しかもヒーリングミュージックをかけながらのマッサージです。
その間は、そのお客様へのマッサージだけに没頭でき、自分の世界に入れます(笑)マッサージも覚えるまでは大変でしたが、覚えてしまえば、どんどんお客様に入らせてもらえます。
こんな私でも、お客様から指名を頂けました。施術が終わると必ずお客様にありがとうと言っていただけます。とても嬉しい瞬間です。
マッサージは、頭ではなく体で覚えるものだとよく言われました。自転車の練習と同じで反復することで身体で覚えることが大切です。一度覚えてしまえばあれこれ考えずにスムーズに仕事をすることができるようになるので負担が少なくなりました。
ADHDが就く職業としてのおすすめ具合
エステティシャンは変わり者が多いともよく言われました。
少人数のサロンだと、浮いてしまう事もあるかもしれませんが、スタッフの人数が多いと私よりも個性の強い人が必ずいるので、発達障害があっても意外と馴染む可能性が高いと思います。
多種多様な美容機器や化粧品・美容の情報に触れる事ができますし、美容の知識や技術は仕事以外でも重宝します。
たとえミスをして怒られても、素直に謝れて、やる気があれば続けられる職業だと思います。
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