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目次
先送りしてしまうのは不安だから
ADHDの習性のひとつに「メンドクサイ仕事を先送りする」というものがあります。普通の人でもこんな性質は持っていますが、ADHDの人が困るのは「許容されない状態でも先送りしてしまう」ところです。
仕事を先送りしてしまう要因としては
- その仕事にどのくらいの時間が掛かるかが把握できない
- その仕事を完了するためにどんなことが必要かの目途が立たない
といったことが挙げられます。
量や内容を把握できていない仕事ほど取り掛かりにくい仕事はありません。下手に手を出してしまったら他の全ての仕事が滞ってしまうかもしれないのですから。
こんな恐ろしいリスクを抱えた仕事に手を付けるのは不安で仕方ありません。だから先送りしちゃうんですよね。たぶん(白目)
仕事の内容(タスク)を書き出す
そこでまずは自分が抱えている仕事をパソコンでエクセルなどに書き出しましょう。
箇条書きでどんどん書き出します。
ある日の私の仕事はこんな感じ
![](https://with-adhd.com/wp-content/uploads/2017/01/b4f935e597d6bbdf323bb74b23a266da-1.png)
おや?意外と暇か??
書き出したタスクを分解する
次に書き出したタスクを細かく分解していきます。
「A社ホームページ更新」を分解してみます。
![](https://with-adhd.com/wp-content/uploads/2017/01/7ef32817d8c49d293fb82302b82ef6ab.png)
ふむ。少しやるべきことが見えました。
同じように他のタスクも自分が何をしたらよいか分かる粒度に分解しましょう。
![](https://with-adhd.com/wp-content/uploads/2017/01/bb783d011db6fd2a0d8e42e11da02a5a.png)
こうやってみると意外とやること沢山あります。
タスクを分解することでやるべきことが見えてきました◎この分解したタスクの中でも更に手順が複雑になりそうなものは更に細かくタスク分解していくとより分かり易くなります。
例えば「打ち合わせ議事録作成」という仕事は
- 議事録作成
- 上司にチェックしてもらう
- 議事録修正
というような流れになることが多いと思います。書いておいた方がやり易ければこのようにタスクの粒度を細かくしていきましょう。
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(ちょっと表を整えましたキリッ)
優先度を付ける
ADHDの人がよく併せ持っている特徴として仕事に優先度を付けるのがヘタというものがあります。
仕事をこなしていく優先度は以下のことを基準にしてみてください。
納期で優先度を付ける
例えば先ほどのタスクの中の「C社打ち合わせ」は今日の打ち合わせですので資料の印刷は急がないといけません。逆に議事録の送付は間に合わなければ翌日でも良さそうですよね。
タスクを分解することで作業する順番を決めるのが簡単になっています。
重要度で優先度を付ける
「A社ホームページ更新」は実際にインターネット上のホームページの情報を変更する作業なので重要そうです。これは確実にやっておきたいですね。
このようなことを考えて、作業する順番を決めていきます。
予定時間を想定する
タスクの内容と優先度が決まったら作業の予定時間を想定しましょう。
こんな感じ。
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やってみるとなんと10時間くらい掛かることが判明…もう無理ぽ(´;ω;`)
…という状況だったことが発覚するワケです。
一番最初にタスクを書き出した時点では「おや?意外と暇か??」とか思っててスミマセンデシタァァァッッッ!!!!
恐ろしや、恐ろしや。
ちなみに慣れない仕事や初めてする仕事は自分の想定の2倍掛かると思っておいて間違いないですね。もしも早く終わったら儲けモンくらいに思いましょう。
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周囲に助けを求める
時間を明確にし、それでも収まらない仕事は自分のキャパシティを超えている仕事です。
会社や上司にとって一番迷惑なのは与えた仕事を予定時間に終わらせてくれないことです。
また、期日や納期ギリギリになって「できません」というのはフォローする人にとって非常に迷惑なことです。
上記のように10時間掛かると分かれば通常の8時間労働からはみ出た2時間分を他の誰かに回して貰えないか事前に相談しましょう。
または明日の予定が詰まっていなければ、明日に回していい仕事を確認するという方法もありますね。
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ADHDに対する会社の理解が欲しいトコロではある
上記のように、終わりそうにない仕事を他の人にフォローして貰ったり、初めてする仕事は想定の2倍の時間を準備したりするのが良いと思います。
しかし実際のところ小さな会社や発達障害に理解のない会社ではこのようなことはして貰えない(させて貰えない)かもしれません。
フォローして貰えなかったり、2倍の時間を想定したら怒られたり…。
紹介した方法はADHDの人が仕事をする上で一番ベストな方法だと思います。しかしこれが認められないのであれば認められる職場への転職も視野に入れるべきかもしれません。
参考記事:発達障害者が転職で後悔しないために知っておくべきこと
![](https://with-adhd.com/wp-content/uploads/2016/11/リストラ.jpg)
わかっちゃいるけどナカナカできない(*’ω’*)
ここまでツラツラ書いてみましたが、「わかっちゃいるけどナカナカできない」的な部分ってやっぱりありますよね。
私もいろんな本を読んで上司からアドバイスを貰いながらこんな方法を取っていますが、やっぱり予定した時間より時間が掛かったり、突然別の仕事が飛び込んできたり(怒)、想定外のトラブルが起きたり、そもそもタスクに仕事を書き出す時に漏れがあったり…
…正直上手くいかないことの方が多いです(笑)
でもやらないともっと失敗するのでやってます。周囲に迷惑をかけて自分の居場所を失ってしまうので。
今までこんなやり方をしたことが無い人は一度お試しください。自分の新しい可能性が開けると良いですね!