発達障害者は犯罪を犯しやすいという世間のイメージと、実際のところどうなのか検討してみたので書き連ねてみます。
いかんせん具体的なデータが見つからず「思う・感じる」といった経験則になってしまっていますがご容赦ください。
目次
発達障害とはどのようなもの?
発達障害とは脳の機能障害の一種です。
その特徴は様々で注意力が散漫だったり、人の心の機微を読むのが下手だったり、 衝動的に行動を起こしてしまったりすることがあります。
※ちなみに障害がない正常な発達を定型発達といいます。
発達障害者の犯罪に対する世間のイメージ
テレビで報道されるニュースには「犯人が発達障害者だった」という情報が含まれることがあり、 世間では発達障害に対して犯罪を起こしやすいというイメージを持っている人がいるということも事実でしょう。
確かに発達障害を持っている人が起こした猟奇的な事件もありますが、一概に発達障害が原因であったとも言い切れない部分もあります。
そこで発達障害者と犯罪の関係性について考えたことを列記したいと思います。
私は発達障害(ADHD)当事者
まず最初にこれをお伝えしておきたいのですが、この文章を書いている私自身が発達障害を抱えています。
発達障害者の犯罪という非常にデリケートな問題ですが、当事者として客観的な意見を書き連ねてみたいと思います。
発達障害者が犯罪を犯す割合
発達障害者が犯罪を犯す割合については詳しい統計資料を見つけることができませんでした。
いくつかのサイトやツイッターを確認してみましたが、やはり統計的な資料を提示している人はいませんでした。
意図的に公表されていないのかなーとかってちょっと勘ぐってしまいますね。
ただし、非行に走ったり心身障害を抱えるケースは多いとされる記事や本はいくつかみつけました。
犯罪に近いとされる理由
発達障害者が犯罪を起こしやすいと思われる理由は実際に起きた事件からのイメージ以外にも以下のような原因があるように思います。
特性による衝動性
発達障害の中でもADHDと呼ばれる障害は突発的な衝動性に駆られることがあります。
イライラしたり、突然行動を起こしたりすることがあります。
まぁ多少暴走気味な人がいることは認めますが発達障害だけが原因で犯罪に手を染めるほどの衝動性に駆られることは稀なように思います。
心を読むのが下手
ASD(アスペルガー)と呼ばれる障害は他人の心を読むのが下手と言われています。表情や会話から相手が怒ったり悲しんでいるのがわからないのです。
結果的に人が嫌がっていることをしてしまったりということは起きやすいといえます。
自己肯定感の低さ
発達障害を持っている人の多くは日々の生活に生きづらさを感じながら 生きている人がたくさんいます。
対人関係がうまくいかなかったり、仕事がうまくいかなかったりと人によって様々な悩みを抱えています。
劣等感が原因で良からぬことを起こしてしまう可能性は定型発達の人と比べると高いかもしれません。
家庭的遺伝による環境
発達障害を持って生まれるかは遺伝による影響も大きく、 発達障害の子どもの親が発達障害であるということは往々にしてあります。(親子の遺伝というよりガンなどと同じように家系による遺伝の影響が強いと言われています)
ただでさえ育てるのに手間がかかる発達障害の子供を 自分の管理が上手くいっていない発達障害の親が育てればどうしても無理が出てくることは否めません。
理不尽なことで叱ったり、約束を平気ですっぽかす親だったり…。
結果的に健全に育たない可能性はありますね…あります…うん。(意味深…)
犯罪を犯しやすいと言われた当事者の心理
発達障害者=犯罪を起こしやすいと思われるのは非常に心外です。
同級生の給食費の入った封筒が無くなって、盗ってもいないのに疑われているような気分です。
まぁ普通に考えれば「バカヤロウコノヤロウ」案件です(# ゚Д゚)
もうちょっと理解するための勉強をして欲しいとは思ってしまいますよね。
偏見を持つ世間の心理
一方で世間がそのようなイメージを持つことも理解できる部分はあります。
発達障害者が犯罪を起こしやすいというイメージがあれば、なるべくなら関わり合いになりたくないと思う気持ちも分かります。
「君子危うきに近寄らず」とも言いますし、 人間よくわからないものには積極的に触れようとは思わないものです。
「発達障害」は当事者でない人にとっては労力をかけて理解するようなものではないんです。(そもそも理解にしくいし…そんなん誰にでもあるわ!とかって言われるし…)
あなたに害があるかは自分の目で判断して
確かにちょっと変なやつは多いかも…
ちょっと過激なことを言わせて貰えば、私は発達障害者が犯罪を起こす可能性は定型発達の人に比べると多少高いと思っています。
それは先に上げたような理由があるからです。
しかしその可能性は極々わずかなものであり本人の心がけや周りのサポートで十分に回避できるものだと考えています。
発達障害の症状はバラエティ豊か
風邪の症状が熱・のど痛・頭痛などの症状があってその程度もバラバラなのと同じように、発達障害の症状は人によって大きく異なります。
同じ発達障害でも「集中しすぎる特性」を持つ人と「集中できない」特性を持つ人がいたりして、「これで同じ括りの障害なの??」と感じる程にバラエディ豊かです。
中には危険思想の持ち主もいるかもしれませんが、それは定型発達の人だって同じことだと思います。
害があるかは自分の目で見て判断して
犯罪を犯しそうか、自分にとって害がありそうか、実際に接してみて判断してもらえると幸いです。
発達障害について当事者と同じレベルで知って欲しいとは言いませんが、せめてネットやテレビで知った知識だけで色眼鏡を掛けて判断せずに、あなた自身の目で判断してもらいたいと思います。
多少付き合いづらいかもしれませんが、結構個性的で良い奴も多いですよ(・∀・)
ヤパヤパー(*´∀`*)