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ADHDを理解して貰えない悔しさ
ADHDは目に見えない脳の機能障害です。この「目に見えない」というのが非常に厄介で、目に見えないため他人に理解して貰いにくいという特徴を持っています。
ADHDの当事者は必ずと言っていいほど周りに理解して貰えなくて悔しい思いをした経験があるハズです。
私も「でもね、それをどうにかしないとダメなんじゃない?」みたいな知ったような上から目線の発言を何度も浴びせられています。
くやしい…
くやしい…
人間誰しも風邪をひいた時に「あぁ、健康っていいもんなんだな…みつを」って思うものなので、実際その立場になってみないと理解できないことがあるということもよくわかります。
しかし出来るなら正しい理解をして貰いたいというのも正直な気持ちです。
健常者にADHDを分かって貰うための例え話
そこで、発達障害についてなんの知識もない人たちにどのように伝えれば理解して貰うことができるのかを考えてみました。
私は例え話を通して理解して貰うのが一番分かり易いと思いましたので、いくつか例を挙げてみます。
目は悪くならないと悪い人がどんな風に見えているかわからない
視力が悪いと物がぼやけて二重に見えます。しかし実際に視力が悪くなるまではどんな感覚だったのか分からなかったと思います。視力が悪くなってから初めて「あぁ!これが視力が悪いってことなのか!!」と納得できるようになります。
ADHDもなってみないと分からないツラさがあります。物覚えが悪かったり、衝動的に行動してしまうのは自分の意志や努力だけではどうしようもない時もあるということです。視力も目を細めるだけでは2.0まで見えるようにはならないのと同じことです。
視覚・聴覚・身体の障がいと同様に働きにくい
ADHDの当事者は目に見えないだけでハンディキャップを抱えています。
例えば会社で足が不自由な方を採用して段差まみれの工場内で作業をさせるようなことは通常起こり得ないでしょう。しかしADHDに関しては目に見えないために理解のない職場などでは健常者と同様の働きを求められることがあると思います。
足の不自由な方が自分の意志で足を動かせないように、AD(不注意)の傾向が強い人が不注意によるミスを消し去るこは難しいとご理解くださいませ。
自分でコントロールが効かない感情もある
自分で意識や感情をコントロールしきれない時って誰しもあると思います。例えばお葬式で静まり返っている中で笑点メロディーの着信音が流れたのが気になって笑ってしまったり。上司に理不尽な対応をされ、頭ではキレてはいけないと分かっていながら激高して会社に居ずらくなったり。
誰でも起こりうることですが、ADHDの人はそれらを食い止めてくれる堤防が普通の人より決壊しやすかったりします。例えばお葬式中に流れるメロディが笑点でなく、黒電話の場合でも面白く感じて気を取られたりします。普通の人よりも感覚が過敏なため、そちらに意識を取られるのです。
これは自分ではいかんともし難く薬や訓練によってある程度抑えることも出来るのですが、この特性も完全に消し去ることは難しいと言えます。
ADHDを理解して貰った上で伝えたい重要なこと
ADHDの症状について説明し、理解を求めた時に必ずしておきたいことがあります。それは「障がいに対する対策として最大限の努力はしている」ということです。
これを伝えておかなければ当事者でない方には絶対怪訝な顔をされます。なぜなら僕たちがADHDで実際被害を被るのは相手だから。
僕たちは当事者だからADHDから逃げることはできません。でも相手からすると自分のことではないので逃げることができます。簡単に言うとわざわざADHDの人と付き合わなくても他の人と付き合えば済むということです。
それでも私たちADHDの当事者を理解しようと努力し付き合ってくれるのであれば、僕たちがが最大限の努力をしていることは最低限の誠意です。
これを怠っては良い人間関係を作ることはできませんし、信頼しあうことなどできないのです。
理解しようとしてくれる人に誠意をもって最良の関係を築きましょう(*’ω’*)